当院では、毎週木曜日に『日本消化器内視鏡学会専門医・指導医』の資格を持つ専門医 による親切丁寧な説明に加え、患者様の負担にならないよう、極力痛みの少ない手技を用いて、 経鼻内視鏡の診療を行っております。
最新の経鼻内視鏡装置を導入し、患者様の上部消化器疾患(食道、胃、十二指腸等)に対応できる体制を整えています。
受診をお勧めするケースとしましては、まず消化器系の症状がある場合です。
例えば、お腹が痛い、下痢をした、吐き気がする、黄疸(皮膚や目が黄色くなる事)が出た等の症状の場合です。
そのような場合は、まずは受診することをお勧めします。
また吐血(血を吐く事)や、下血(血液混じりの便を排泄する事)のような重大な症状の場合は当院の協力病院と協力しあって積極的に緊急対応しています。
地域や職場の検診で指摘を受け、消化器科のある医療機関に受診を勧められた場合も同様です。
そのような時は、症状がない事が多いのですが、病気が潜んでいる可能性があります。
そのままにしないで受診する事をお勧めします。
当院では、今後内視鏡装置を用いた最先端の治療を行い、患者さんの負担を減らし、患者さんに満足した医療を提供できるように努力してまいります。
食道、胃、十二指腸などの上部消化管の検査には、従来から経口的に内視鏡検査(胃カメラ)が行われていましたが、内視鏡の太さが10mm前後と太いことや、舌根(舌の付け根)を刺激してしまうために、『オエッ』という咽頭反射を誘発してしまい、内視鏡検査は“つらい”、“苦しい”と感じている方が多いかもしれません。
内視鏡を鼻から(経鼻的に)挿入すれば、内視鏡が舌根を通らないために咽頭反射はほとんど起こらず、経口の内視鏡検査に比べ、検査時の吐き気・不快感が大幅に軽減できることが期待されます。
当院においてもこのたび、最新型の上部消化管内視鏡装置を導入しました。
患者様への負担の少ない経鼻内視鏡の導入によって、内視鏡検査がさらに身近なものになることと考えております。
以前に、経口内視鏡で大変な思いをされて検査を先延ばしにしている方や、胃の調子が悪く検査はしたいが「胃カメラはちょっと…」と考えている方は、ぜひ一度、経鼻内視鏡をお考えください。
@内視鏡が舌根部に触れないために、嘔吐反射が比較的起こりにくいので、経口法に比べると楽です。咽頭反射が強いかたには、とくにお勧めできる検査法かと思われます。
A経口法では見ることができない鼻腔や上咽頭の観察が可能です。
B検査中に会話をすることができますので、わからないことなどをその場で尋ねることも可能です(マウスピースは使いません)。
C検査終了後の咽頭違和感が少なく、すぐに飲水や食事をすることができます。
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした菌で、主に胃や十二指腸などの病気の原因になります。
子供の頃に感染し、一度感染すると多くの場合、除菌しない限り胃の中に棲みつづけます。
ピロリ菌に感染すると、炎症が起こりますが、この時点では、症状のない人がほとんどです。
日本人の2人に1人がピロリ菌陽性だと言われています。
さらにピロリ菌の感染が続くと、感染範囲が「胃の出口」の方から「胃の入口」の方に広がり、 胃の粘液が減り、毒素で胃壁が傷ついたりすることにより、慢性胃炎がすすみます。
この慢性胃炎が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん(胃がんになる確率が20倍以上に跳ね上がると言われています)さらには全身的な病気などを引き起こすおそれがあり、慢性胃炎の治療(=ピロリ菌の除菌)を行うことにより胃がんが予防できる ことが確認されました。
予防効果は感染の初期より、後期の方が小さくなりますので、なるべく早いうちの除菌が 胃がん予防に役立ちます。